研修参加者の出身国は、モザンビーク、ケニア、スーダン、エチオピア、ウガンダ、マラウィー、ブルキナファソ、タンザニア、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、イギリス、アメリカと様々。そして唯一アジア人な私。職業はお医者さんだったり、研究者だったり、Public Health Specialistだったり。2週間平日も週末も朝起きてから夜寝るまでずーっと一緒の生活なので、すぐにみんな仲良しに。授業中は激しくディスカッション。
研修プログラムの中に、グループに分かれて、Sub-Sahala Africaが実際に直面している問題を取り上げて、それにtackleするための企画を出し、プロポーザルを書く、というのがあります。うちのグループは、モザンビークの若手医師君が実際に直面している問題。
モザンビークのHIV感染率は約30%。そのうち、HIVに感染した子供たちが下痢を起こして死亡するケースが非常に多い。
原因の1つはまず安全な水がないこと。唯一の水源は住居から30キロ離れた河川のみ。みな、泥水をそのまま飲んでる。
もう1つはコミュニティー内にトイレがないこと。みな、そこかしこで用を足し、水もティッシュもないので、そこいらへんに生えている草でお尻を拭いて終わり。そこに蠅がたかり、その蠅が住居へ。もちろん手を洗う水もない。
なにせ、人々が1箇所に固まらず、5, 6軒の世帯が1つの村落をつくり、それが数キロおきに点在しているような状態。インフラをつくりにくい・・・。
水の煮沸をすすめようにも、日々食べるのに精一杯な状況なので、煮沸に燃料をさけない。
そして識字率50%以下。なかなか情報が浸透しない。
さあ、どうする。そんな地で必要なのは、医者よりも薬よりも電気よりも『安全な水』と『トイレ』。
かつてのインド生活でもそうでしたが、PembaでのSimpleな生活を通して再認識するのは、人間の命にとって最も大切なリソースである『水』の重み。生活の質の向上のために次に大切なのは『電気』。先進国からもってきた贅沢品(PCやらドライヤーやらヒーターやらテレビやら)のほとんどは、電気がなければ使い物になりませぬ。でも、電気なくても死なないけど、安全な水の不足は『死』をも意味しうる。ちなみに、水と電気が1日1度は来き、研究所ではインターネットが使える現在のPemba生活は、贅沢ともいえ、正直不自由を感じることはそれほどありません。
んー、やるべきことはいっぱいあるね。このPemba生活、私の人生に少なからぬ影響を与えている模様です。
ところで、岡山のこんなバスがPembaの地で、研究所の大型バスとして使われているとは、誰が想像したでしょう。毎日このバスに送られて島を移動しています。望郷の念。
2009年10月8日木曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
aYaちゃん、あいかわらず、元気そうだ。
返信削除私は少し変化もありましたよ。
春にaYaちゃんと旅行できたらば、、と思っています。
>hanaeたん
返信削除ちゃーお。hanaeちゃん、どうしてるかと思ってました。変化があった、だなんて、気になるコメント。Positiveな変化であると信じてるわ。春、welcome to Genevaよ!
>なにせ、人々が1箇所に固まらず、5, 6軒の世帯が1つの村落をつくり、それが数キロおきに点在しているような状態。インフラをつくりにくい・・・。
返信削除アフリカならではですね~。私たちの知ってるインフラとは概念から変えないといけないでしょうね。。
様々な国の皆さんと濃厚ディスカッションできるのは魅力的!アジアから応援しとります♪
うーん、自分がいる環境とあまりに違いにショック。
返信削除燃料すら貴重なのね。
自分の知ってる世界があまりに狭いなあと思ったよ。
>kozueちゃん
返信削除ほんと、私たちが知ってるアジアの途上国とは色んなことが全然違って興味深いよ。あとアフリカ人参加者たちの知識と経験の深さに我々先進国からの参加者は日々感銘してました。2週間で、我々のほうがアフリカからの参加者にずっとたくさんのことを教えてもらったよ。ディスカッションも、みんな英語が堪能だし、東南アジア人みたいにシャイじゃないから、延々と激しく続きます(笑)。
あと、ここに来る前にザンビアを見ておけたおかげで国による比較もできるし、ザンビアプロジェクトにとても感謝してるよ!
>se_co
こういう所にくると、日本はほんと恵まれているとつくづく思うよぉ。日本人は恐らくこちらの人の何百倍もの水と電気を日々使いまくって、それで「地球温暖化を防げ!」とかいってCool bizとかやったりしているわけだけど、なんだか色々考えちゃうよね。
身につまされる想いだわ。水大切にする!
返信削除一緒に研修受けるメンバーとの出会いは貴重だね、グループワークなんかですぐ仲良くなっちゃってとっても楽しそう!
>ちい
返信削除うん、途上国にくる度に節水生活になるんだけど、日本に帰ってしばらくすると、もう忘れちゃうのよね。いかん、いかん。研修メンバーとは本当に家族みたいになって、別れるの辛かったよぉ。貴重な仲間ができました。