お世話になっている先生のご紹介で出会った方で、3日ほどお世話(というほどでもないけれど)させていただくことになったのですが
ご自身、医学部を出られ、アメリカで免疫学の研究をつまれつつ、臨床も続け、最近では国境なき医師団で紛争地に行かれていた、という優秀な経歴の持ち主であるにも関わらず、いや、むしろそのせいか、
とても謙虚で、優しく、暖かく、ゆったりと、しかし凛とした美しい女性で
私にとっては、年齢でも人生の大先輩な方でしたが、「あぁ、こういう女性になりたいなぁ」と心から思える素敵な女性でした。
私は、仕事への情熱ではなくて、昇進・権力という意味でのアンビションにぎらぎら燃えているような女性がどうも苦手。
彼女のように、肩に力が入らず、おだやかに、ゆったりと、でも心の奥底に一筋の情熱を灯してまっすぐ進んでいくような女性になりたいと改めて思いました。
なんだか最近、「キャリアアップ」という言葉に戸惑いを感じるんだよね。自分のキャリアだけのために仕事をしているような人、を見るにつけ、違和感を感じるんだよね。
私たちは、個人のキャリアアップのためにお給料もらって仕事しているのではないんでないか? 仕事をする目的が、個人のキャリアアップ、だなんて、自分の仕事のカスタマーに失礼ではないか?そもそも、そんな人生、寂しくないか。
医者は病に苦しむ患者のために、公務員は市民の生活の質の向上と維持のために、弁護士は困っている市民のために、土木技師は市民が快適且つ安全に生活できるためのインフラを提供するために、仕事をしているのでは、いや、すべきなのではないのかな。そして、もっと患者さんを助けるための知識と技術を身につけるために、確実に市民を守れるようになるために、カスタマーにより質の高いサービスを提供できるように、さらに勉強をしたり、技術を磨いたり、資格を取ったりする。それが筋なのではないかと。
ときどき「国連で働くためには、何を勉強したら、どんなキャリアパスを取ったらいいのですか?」と聞かれる。「分野は何でもいいから、国連で働きたい」って。そういう人には、私はこう答えてる。
「『国際公務員』になることは目的ではなくて、あくまで目的を達成するための手段の1つに過ぎない。まず自分が情熱を持って一生をささげたいと思える(或いはささげるに値すると思える)専門分野と人生目的(Mission)を見つける。
その目的は、恐らく公務員でも、研究者でも、民間でも、NGOでも、それぞれ異なる形で達成して、社会に貢献することができるはず。そんな中で、どんな立場に属するのが自分にとって最もふさわしいかを見極める。そして、目的をより高い資質で確実に達成できるようになるために、修行を積む。
日々まじめに、こつこつと、修行を積んで、質の高い仕事をしていれば、人も、評価もおのずとついてくるし、ネットワークも自然に広がって、どんどん道は開けていく。そう私は信じてる。」って。
私だって、今はこの機関で働いているし、しばらくはここでやっていこうと思っているけれど(まぁ、いつまで続くかは別にして)、それはこの機関に固執することが目的じゃない。自分のミッションを遂行するために、今は、現職機関が行っている、政策とインフラのグローバルスタンダードを作っていくことの重要性とその影響力の大きさを信じているから。でも、いつかは「政策決定のもとになる科学的根拠を創出する研究者」になっているかもしれないし、或いは、「もっとボトムアップのアクションを作り出していくためNGO」を立ち上げているかもしれないし、はたまた、「色々なアクターがより効率よく情報共有して、タスクシェアをすることによって、世界の動きをAccelerateするためのビジネスモデル」を作っているかもしれない。立ち位置は変わっても、向き合っているミッションは変わらない。
昨夜、友人と話していた。
「1つのことをやり遂げる美しさ」
あっちにもこっちにも手をだすのではなくて、1つの専門分野を極め、一生を情熱をもってそこにかける。そんな職人的人生は美しいと思うし、そういう一生を自分も送りたいな、と思う。
イメージとしては、太い幹がすくっと立っている感じ。そこに関連する枝葉をつけていく。1つのしっかりと太い幹を持っていたら、それを軸に色んなことができるはず。
まぁ、生き方は様々だけどね。少なくともあたくしは、縁あって邁進することになった今の専門分野をもっと太い幹にすべく、まっすぐに進んで生きたいと思います。
・・・・とまじめな話をしたあとに・・・・
今週はもう1つ、私の心を揺るがす出会いがあった!
うふ♪
あたくし、ナム氏が旧正月でハノイに戻っている間に・・・・新たなパートナーをゲットしてしまった♪
晴れて日本車です。日本人がJAPANを応援しなくってどうする、ってことで。
週末に見てたんだけれど、月曜にもう一度会いに行って、恋に落ちて決心。
思ったが吉日(他に色々見て回るのが面倒くさかっただけとも言う)。その場でサインして、木曜に受け取りました。
それから、トヨタガレージ、なぜかシャンパンもくれました。購入したお礼だって。スタッフもみんな感じが良かった(買ってくれる顧客には普通そうでしょ、って思われるかもしれませんが、いえいえ、この国には「サービス」という概念は皆無に近いのであります)。いいぞ、ジャパニーズカンパニー。
「ピッ」って、自動でドアがあきます!自動で窓もあきます!もはや、手でぐりぐり回して開けなくてもいい!「あ~、暑いのに、反対側の窓を開けるハンドルまで手が届かない・・・(ましてや、後ろのドアなんて、絶対に開けられない)」なんていう悲しい蒸し風呂地獄からも解消されます!
ところで、悲しいかな、これまで2年ちょっと一緒に過ごしたミニぼろぼろオペルちゃんは、会えなくスクラップ行きとなりました(号泣)。「あはは、さすがに買えないな」と既に2つのガレージに言われてしまった・・・汗。
これまでありがとう。あの世でも元気でな。いや、むしろ、パーツ、パーツに分解されて、アフリカにでも売られて、あとさらに50年くらい大事にされて、第二の人生を生きていってほしいと心から願うのであります。
あ~、仕事しながら、ニューパートナーが気になって気になって、昨日は1日気もそぞろ(笑)。もっともっと運転したいな~、と新しいおもちゃを手に入れた子供のような気持ちで迎えた、嬉しい週末です。