2010年12月31日金曜日

アラビアのロレンスの地へ。

Aït-Ben-Haddou

マラケシュからバスで4時間ほどの距離にある、Aït-Ben-Haddou(アイット・ベン・ハドゥ)という集落へ向かいました。

マラケシュから南へ下っていくわけなのですが、むかーしむかし、地理の授業で習ったとおり、南に行くに従い、だんだん緑地がなくなっていって、



最終的には、砂漠とまではいかなくても、不毛の地となります。




旅中の集落。



休憩でランチしたお店。赤い看板には、アラビア語でコカコーラって書いてあるはず。ランチはもちろんタジン鍋。メニューはそれだけ。



砂漠をどんどこ進み、山の断崖絶壁を真横に見ながら、目をつぶって、この断崖絶壁を絶好調で飛ばしていく運転手さんの腕と経験と神のみを信じて・・・




さらに砂漠を進んで4時間、突然緑が増えてきた。そう、これが地理で昔習った「オアシス」だなぁ、きっと。集落は必ず、砂漠の中で水が沸く地にできるってね。遊牧の民ベドウィンたちがかつて、オアシスを求めて砂漠を遊牧して、お、こんな所に川が!と住み着いたんだろうなぁ。



そして突如現れた町、Ouarzazate。なんだか、町中がディズニーランドのビックサンデーマウンテンのようだよ。





このOuarzazateからさらにタクシーで20分の地にやっとありました、Aït-Ben-Haddou。



ここはかつて、隊商交易の中継地として栄え、カスバという邸宅が多く建築されたそうで、中でも特に有力であったハドゥ一族が築いたのが、この集落。

盗賊などの掠奪から守るため、集落全体が城砦のような作りになっていて、敵の侵入を防ぐために集落への入口はひとつしかなかったり、通路がめちゃくちゃに入り組んでいたり、外壁には銃眼が施されていたり。集落全体が世界遺産になってる。

そして、うちの父上の大好きな映画「アラビアのロレンス」や、坂本龍一が音楽を担当したジョンマルコビッチ主演の「シェルタリング・スカイ」や、かの有名な「グラディエーター」や、さらにはチベットが舞台のマーチンスコセッシ監督の「クンドゥン」など、たくさんの映画が撮影された舞台なのです。

今は10家族くらいしか住んでいないらしいけど。





遠くに目を凝らすと・・・



砂漠の中に、雪に覆われたアトラス山脈が。砂漠と雪を同時に見られる不思議。




そして、アラビアンナイトに扮して嬉しくて仕方ないナムさんと、グラディエーターでエキストラをした(とフランス語で言っていると理解した)地元の青年。



ちなみに、この集落の宿に泊まったら、ホテルは綺麗でご飯も美味しかったんだけど、恐ろしく寒い上に停電で水も止まって面白かったのですが、3泊4日にしては大変有意義な旅となりました。

3つの町しか行ってないけれど、どこもかしこも土色を生かした建物で都市計画が一環しているようで、何百年も前から景観が変っていないのではないかと思われるほど(もちろん、信号はあるし、車は走ってるし、都市化はちゃんと進んでいるんだけど)。カサブランカ(産業の中心)にでも行けば、近代的な建物があるのかな。交通整備もしっかりしているし、町中に道路掃除の人がいて、道には塵ひとつない(砂埃を除く)というくらいの清潔さ。ナムさんも大変関心していました。

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