2011年2月28日月曜日

ニョロニョロ会議と夢

先週水曜日は1日、今使用されている駆虫剤の効果に関するテクニカル会議だったのですが、夜、ボスに、面白い会議に連れてってもらいました。

内緒の部屋(寄生虫学者の大御所1が奥さんと2人で短期滞在していた駅前ビルの最上階のアパートの部屋)で、ベルギー産のサボテン酒(大御所1がベルギー人)を飲みながら、某ビッグドナーが、会議に参加していた、寄生虫学者の大御所2人と我がボスの3人だけに対して、

「お金があったら、『本当に本当に本当に今一番必要で、その結果(データ)が確実に○○症対策を前進させる』という研究テーマをあげて」

と、インタビューする、という会。

私と、もうひとり、大御所1の秘蔵っ子ポスドク君は、その輪の中で、まだまだ提案なんかできる立場じゃないけれど、みんなのディスカッションを聞いているだけで、わくわく、わくわく。こうやって、世界(といっても、寄生虫対策というマイナーワールドだけど)を動かしていくんだな、このひとたち。そして、これこそ研究者の醍醐味だなーと。ただ論文の数を増やすために、或いは興味本位だけで研究するんじゃなくて、本当に本当に今必要とされている事実を突き止めて、発表して、それを我々が使って、戦略を立て直していく。そうやって立て直された戦略が確実にImplementされることで、病気の伝播が止まって行く。

熱帯病対策に限らず、世界はどう動いてて、どこに向かって進んでて、世界が前進するのを防いでいる、或いは前進を遅らせている壁があるとすれば、それを打開するためには何が必要か、を考えて、それを打開するために必要な事実を研究で解明して、壁を破って、先に進める。これこそ Evidence-based policy。

って、なぜこんなに自分の中で熱弁しているかというと、会議の間でも研究者さんの中には、やたら自分のチームがやっている研究成果を山のように発表したあげく、こっちが昨年研究協力することを約束した肝心のタスクは完全に忘れ去られていて、こちらとしては「で?我々があなたたちのグループにお願いしたのは、これとこれとこれを明らかにすること。それが分からないと、○○症対策は前進できない。PCRとか Genotpyingとか今を華やぐ華麗な研究で論文数増やすのは結構だけれど、研究協力を約束している以上、その責任をちゃんと果たしてください」という人たちが若干名いて。しかも、巷では世界に名だたる某大学・・・。研究自慢は学会でやってください。ここは、特定のポリシーを決めるためのテクニカル委員会会議。

ここに連れてきてくれたボスに感謝。


ちなみに、興奮して床についたその夜、「頭にシラミが発生して、その卵がでかい上に、なぜか卵が孵化するとシラミの若虫ではなく、ニョロニョロの回虫が出てきて、おかあちゃんに「取ってくれ~」と頼んでいる(小さい頃、確かにシラミが頭に住み着いて、母上によく卵をつぶしてもらっていました)」という摩訶不思議な夢を見ました。1日中回虫のこと考えてたからかな(笑)。しかも、同僚に話したら「うえ~」って言われたけれど、本人は至って冷静だったという・・・。

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