うちの部局は、大まかに言うと、2つのチームに分かれています。今日はちょっとした仕事で、自分のチームとは別のチームにお邪魔していました。すると、そのチームの一番偉い人(コーディネーターと呼ばれる)が通りかかり、私がいるのを珍しがってか、遊びにきました。
ちなみに彼はフランス人。仕事ができ、将来のVisionを持ってチームをうまくリードして、どんどんドナーからお金も取ってくる。
一緒に作業していた同僚が
「Jean(コーディネーター)、僕、この夏はまだ夏休みを取ってないから、9月にちょっと取りたいと思うんだけど、いいかな。。。」
って伺いを立てました。
私 「え?夏休みとってないの?!」(そもそも、こちらの文化で夏休みを取らないっていうのは、ありえない。普通にみんな1ヶ月もいなくなる。日本人だと、なかなかそれができないんだけど。ただし、この同僚はブラジル人)。
すると、コーディネータ-が素敵なことを言った(なぜか私に向けて)。
「アヤ、家族も遊びもなく、毎日夜遅くまで仕事して、土曜も日曜も仕事しているとね、人間っていうのは
『自分が世界中の人々を助けている』、
『自分が世界を変えている』、
『自分がいなければ、世の中は回らない。何も動かない。』
って勘違いをし始めるんだ。それは、とっても危険なことなんだ。だって、1人の人間が世界を変えることなんてできないんだから。おまえだけが重要だと思ったら、大間違いなんだ。
外を見てみなよ。世界には、面白いこと、美しいことが溢れてる。だから、仕事ばっかりしないで、家族と一緒に過ごして、人生を楽しみながら、仕事をしなくちゃいけないよ。」
全然仕事しない人、怠けてばかりの人が言ったら、「おまえ、もっと責任もって仕事せーや ( ̄ヘ ̄;)」って突っ込んでしまうところですが(苦笑)、仕事をしっかりして、成果もどんどんだしている彼が言うのを聞いて、なんだか、心がすーっと晴れていきました。
ほんとだ、そうかもしれない。
いいこと聞いた。でも、この言葉、Likezoの死があったからこそ、彼の口から出てきたんだろうな。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
いい言葉ね。彼、サイコセラピー行ったのかなって思ったよ。セラピストと一緒に考えたのか、自分で一度立ち止まってよく考えたのかわからないけれど、彼はいいところにたどり着いたね。シリコンバレーの忙しい皆さんも、自分が世界を動かしてるって勘違いしちゃう人は多いよ。本当に優秀な人たちだから、それに近いことはあるんだけど。
返信削除>じゅんじゅん
返信削除そう、いい言葉でしょ。おぉ、もしかしたらセラピストに会ったのかな。彼も、重要なポストについていて、彼がお金や薬を寄付を集めてくることによって、たくさんの人が治療を受けることができるようになっているので、ある意味で「世界を動かしている」に近いことをしている人なんだけれど、そういう人がこういう謙虚な気持ちを失っていない、ということが素敵だな、と思いました。
う~ん,なかなか含蓄のあるセリフですねえ。
返信削除でも,「忙しいこと=正義」の元祖日本人の僕には,
ちょっと共感できないかな~
「自分が世界を動かしている」とは考えていないけど,
「自分は少なくとも自分の周りの世界を動かしている」
くらいは考えていないと,モチベーションが保てません。
「自分の代わりは誰もいない」という自尊心があればこそ,
くだらない仕事でも何とかやっていけるのでは?
たばこと一緒で,過労で一度体を壊してみないと,
自分の過ちに気がつかないかもしれませんね(泣)
>なまはげさん
返信削除「自分は少なくとも自分の周りの世界を動かしている」は、もちろんそうですね。同感!ただ、それでいいんだってことかなぁと。元指導教官であるところのK先生も良く言っていたのです。「Nature級の超一流の研究を狙わなくっていい。自分の研究で、科学が少しでも一歩先に進めば、それでいいんだよ」って。その言葉で結構私は救われたんですよね。自分が全部しようとするんじゃなくて、自分の周りの世界(人々)を少し動かせばいい、そしたら、ちょっと動かされた社会や人々がその回りを少し動かす、でその波及効果で社会が良い方向に動いたらいい。ただし、波及効果がちゃんと正しい方向に進むように、死ぬ気で、動かし方を考える。波及効果ができるだけ大きくなるように本気で考える。そこに仕事の醍醐味があるなと(で、忙殺されると・・・)。
「自分の代わりは誰もいない」っていうのも同感です。私も普段、「あやがいないと困る」って思われるだけの成果を出そう、技術を持とう、って思って仕事してるし。でも、それと同時に、組織で働いていると「自分が例え突然いなくなっても、誰かがちゃんと繋いでいけるように、そして私の代わりをする人が、正しい方向に波及効果を生み出していけるようなシステムを作っておこう」という努力も必要だなと思うのです。みんなが使えないシステムつくってどうするねーん、って訳です。
そうですよ~、なまはげさん。過労死してからでは遅いんです。自分は死んじゃってるからいいけどさ、残された家族は溜まったもんじゃないですよ。それを一生背負わないといけないんだから。太りすぎに気をつけるのと同様、自己管理能力を問われるところですよ~(^O^)
過労死の件、本当に残念でした。私のadvisorだった先生も過労死だったこともあり、信じられないというかやるせない気持ち、分かります。。きっと、ずーっと皆の心に残り続けるんだろうと思います。
返信削除特に最近は頑張りすぎる女性が多い!私的には、Pii aYa、危ない部類ですっ。真面目で優秀。うちのK先生曰く、不真面目で優秀なくらいが丁度いいらしいですよ。笑
きっと、家族や趣味や遊びから得るインスピレーションだったり、モチベーションって、仕事オンリーからくるものよりもずっと豊かで持続的なんだろうと思います。
上のコメント、Cozyでした。m( _ _)m;;
返信削除>Cozyちゃん
返信削除コメントありがとー。あ、Cozyちゃんの先生って、AITのタイ人の先生だよね?彼女も過労死だったのか。。。彼女もとても優秀で、家族もなく仕事の邁進されていた方だったでしょ。ほんと、やるせないとはこのことだよ。昨日も仕事しながら(これまではLikezoと一緒にやってた仕事だったから)「Likezo,なんで1人で行ってしまったんだよ・・・次どうしたらいいんだよ・・・」ってぶつぶつ言いながら仕事してたもん、わたし。
あは、Pii Ayaは大丈夫。遊んでるから(笑)。今週は「もっと運動しなくちゃ」っていっぱいジョギングして、バドミントン真剣にやって、筋肉痛でだるい(苦笑)。いいね、目指せ「不真面目で優秀」!素敵、それ。うちのK教授もそういう感じ。だから、この間日本に一時帰国してK先生に会って、なんかほっとした(笑)。
お誕生日 おめでとう!
返信削除大城 & 陸
>大城さん、陸さん
返信削除ありがとうございます!毎年毎年覚えていていただいて、わたしは幸せものです!大城さん、陸さんもまだまだお忙しいでしょうが、体に気をつけて元気で!